もっと若い時に知っていたかったバカ売れ企画のなぜ

流用すれば発想のヒントに?! 帰国子女でコネなしで業界に入り込み、20年間やってきた放送作家が分析した「採用されている企画」のポイント

#7 企画の「新しさ」を打ち出す

通らなかった企画書から 失敗のエッセンスを学び

「通る企画書に必要な要素」を学ぶ

もっと若い時に知っていたかったバカ売れ企画のなぜ

 

#7の題材は 「輝け!第1回 知ってるよ大賞!」 です。

この企画書はフジテレビ、TBSに出したものです。

なつかしい映像や、誰もが見た映像を

違う視点で楽しむことはできないか?

という考えから 思いついた企画です。

 

それでは、 この企画書がなぜダメなのか?

という視点で 紐解いていこうと思います。

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まず1ページ目、

誰もが知っている映像が出そうな番組!

という番組のジャンルは伝わりますが、

「新しい感じ」がしません。

 

そのまま、2ページ目では

いきなり企画のやり方の説明に入ってしまっています。

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さらには3ページ目。

「世代間ギャップのトークをする」という

さらに一歩先の話になってしまっていて、

初めて読む方にとっては、支離滅裂です。

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なぜ、これがダメなのか?

 

前回(#6)でも書きましたが、

「企画の軸足」がしっかりしていないと、

このようになってしまいます。

まずはそこをしっかりと書く。

 

①この企画の軸足は

「誰もが見たことある、 “あ〜!知ってる知ってる!”となる映像」 を

楽しむことです。

 

それをしっかりと意識してもらう=書いておく。

 

それがあった上で、

②「その映像の新しい使い方です!」 という打ち出しをしないと

この企画の新しさが伝わりません。

 

つまり、2ページ目には ①+②が書いてあるべき。

 

読み手側に

「え、その新しさって具体的にはどんな感じ!?」と

思わせる作りになっていないと、

その先のページを読んでもらえません。

 

②の具体的な内容を3ページに書きます。

 

2ページ目に載せた映像他、

日本人なら誰もが「見たことある!」という映像が たくさんある!

 

それらは、何度見ても感動するし、なつかしく、引きが強い!

しかも幅広い層のユーザーが楽しめる!

 

だからこの映像を使わない手はない!

 

ただし、 そのまま並べるだけでは、

これまでの映像番組と変わらない。

(ここまでが、軸足の話です)

 

そこで! という流れで、この企画の新しさの提案につなげます。

 

ここまでのセットアップの必要性は、

前回の#6に詳しく書いてあります。

 

ここから新しさの説明へ展開します。

 

この企画の新しさは

「これらの懐かし映像」を、

「知ってる人が多い順番に並べること」。

 

それにより、

「日本人が一番“知ってる!” となる映像はどれ?」

という 新しい目線で楽しめる 企画となる!

というポイントです。

 

ここが、この企画のミソであり、

企画書で打ち出すべきポイント=「新しさ」です。

 

ここを、

わかりやすく、 ド派手に打ち出さなければ、

この企画書の意味がありません。

 

さらに

「日本人が一番“知ってる!”となる映像はどれ?」

という目線で見ていくという企画にすると、

「1番はどれかな!?」 と予想しながら見るという

「この企画ならではの楽しみ」産まれます。

 

そこも、わかりやすく、ド派手に打ち出す。

 

すると、この企画の新しさが際立ちます。

 

まとめます。

 

①企画の新しさを伝え切れているか?

 

わかりやすくするために、

 

②企画の軸足は書いてあるか?

 

企画書を書く時には、

是非この2点をチェックしてみてください。